工場で働く男たちの中学生男子のような日常に浮かび上がる不穏 自動販売機の修理工場で働く男たち。無口な依田は周囲と距離を置き、いつもひとりで過ごしている。依田の態度が気に食わない先輩の高橋。そんな高橋を諫める大島。同僚の坂田は、依田と親しくなろうと毎日声をかけてくる。ある日、高橋が依田への不満を爆発させる。プライベートな問題も重なり、苛立ちながら夜の町を歩く依田は、合コン帰りでほろ酔いの坂田と出くわしてしまう…。 会話の話題はパチンコにガールズバー、昼休みにはサッカーや罰ゲームで盛り上がる――そんなぱっとしない彼らの日常を掬い取り、他者とうまく関わることの出来ない青年と、彼を取り巻く人間模様を、絶妙な距離感で描いた群像劇。個性溢れる俳優陣の中で、捉えどころがなく不思議な魅力を放つ男・坂田を演じるのは二ノ宮監督自身。次にどんな動きをするのか予測のできないこの男、一見ユーモラスに見えて、その実、鋭い眼差しで人間を観察している。そしてその視線は、本作全編にも貫かれている。(文・中西佳代子)
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