母が失踪して3か月の佳子は、干上がって水際に大量の魚の死体が浮かぶ不気味な沼で幼馴染みの光子と再会する。佳子は職にも学校にも付かず、光子は夏休みを迎えたばかりだった。かつてのように、沼地、図書館、「神殿」と呼ぶ廃屋、森などで無為の戯れに興じる2人。一方で母の部屋に籠り、母の実体を感じられなくなった佳子は、光子を伴ってある行為を行う決意をする。 この映画は通常想起されるような母の不在への閉塞に向かわず、少女たちの戯れを通じ、生活の何処にも属さぬ、あてどなき時間そのものを鮮やかに掬い取ってみせるという大胆な映画的挑戦に満ちている。しかしその感触は、戯れに興じる少女たち同様に殊の外軽やかで、フランス辺りの一連のバカンス映画をも彷彿とさせ、良い意味でどこか日本映画らしさを欠いている。
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