生命的接力棒

高校２年生の結（鈴木梨央）は妊娠に気づくが、誰にも相談できず絶望していた。偶然知り合った児童相談所の児童福祉司・千春（倉科カナ）に促され産婦人科を受診するが、既に「妊娠22週目」を過ぎており中絶は難しくなっていた。シングルマザーで、介護士として働きながら結を育ててきた母・早苗（田中美里）は茫然自失。千春は、結の気持ちに寄り添いながらさまざまな選択肢を提示していく。その一つが赤ちゃん縁組（新生児特別養子縁組）だった。さまざまな事情で生みの親が育てられない赤ちゃんと育ての親を縁組する。裁判所の審判が下りれば、戸籍上も実の親子になる。妊娠の経緯について頑なに口を閉ざす結に業を煮やす早苗。結は交際相手の翔太（鈴木宗太郎）が退学になるのを恐れていた。だが、翔太からの連絡は途絶えたまま、出産の日は刻一刻と近づいていく。赤ちゃんを自分で育てるべきか、縁組に託すのか。揺れ動く結が出した《答え》とは―